インプラントの治療後は痛みや腫れ、しびれなどの症状が起こることは少なくありません。通常であれば痛みや腫れは数日で治まりますが、切開部分が大きい場合や骨移植を行った場合などは痛みや腫れが長引く傾向にあります。ほとんどは痛み止めを飲めば治まる程度の症状で、長く続くことはありません。我慢できないほどの激しい痛みがある場合や痛みや腫れなどの症状が、1週間以上続いている場合には、歯科医院で早めに相談することが大切です。
痛み腫れが治まらない場合の可能性
咬みあわせが適切でない
歯の噛み合わせは常にバランスが必要です。インプラント埋入時、必ず噛み合わせの調整を行いますが調整が不十分ですと、特定の歯に負担を掛けたり、人工歯の破損を招いたりしてしまいます。
細菌が感染している
インプラント治療時、治療環境の衛星管理が徹底されていないと、細菌感染のリスクが高くなってしまいます。細菌感染してしまうと炎症が起きてしまい、痛みや腫れが生じてしまいます。
インプラントが適切に埋入されていない
インプラントが適切な箇所に埋入されていないと、様々な現象を引き起こしてしまい神経を損傷して痛みが生じます。他の歯の歯根に触れてしまい痛みが生じたりもします。
アパットメントの締付けが緩い
アパットメントを十分に締め付けて取り付けていないと、人工歯がぐらぐらしたり、外れてしまったりして結果的に痛みが生じる場合があります。
患者さまの生活習慣や行動が原因で痛み・腫れが生じているケースもあります
インプラント手術後の患者さまの過ごし方や間違ったケアが原因で、痛みや腫れを引き起こすケースがあります。
原因として考えられるのは、主に以下の3点です。
1処方された薬を飲まない
※インプラント治療後に処方されたお薬は、原則として引き続き服用してください
処方されるお薬は患者さまご自身の状態などを考慮した上で、適切な頻度・期間を歯科医院よりご案内しております。そのため、ご自身の勝手な判断で「夜だけ飲めばいいや」「もう痛くないから飲まなくていいや」など、勝手な判断で途中でやめたりすると、痛みや腫れが治らない、もしくは治まっていた痛みが引き起こされる場合があります。また、細菌感染を引き起こすリスクも高まります。細菌感染を予防するためには抗生物質の服用が欠かせません。処方された分の抗生物質は、必ず全て飲み切るようにしましょう。
2衛生管理が悪い
インプラントの治療後は、原則、傷口が開かないよう歯磨きや強いうがいを控える必要があります。しかし、全く歯磨きをしないかというとそうではなく、必要最低限歯磨きを行うようにしてください。歯磨きをしないと歯垢が溜まってしまい、細菌感染を引き起こす可能性が高まります。必ず適切な頻度と磨き方で行ってください。
※当院でインプラント治療されていない方でも、インプラント治療後のアフターケアやメンテナンスなどのご相談も承っておりますので、お気軽にご連絡ください。
3過度な喫煙・飲酒
インプラントの手術後に喫煙・飲酒をすると痛みや腫れが長引くことがあります。喫煙は白血球の作用を低下させてしまうため、歯茎の炎症が起こりやすくなります。また、タバコの主成分であるニコチンは血管を収縮させて血流を悪くするため、骨の新陳代謝を阻害する要因になります。結果として免疫のメカニズムが崩れて細菌感染を起こしやすくするのです。
極力インプラント治療後は過度な喫煙・飲酒は控えるようにしましょう。